毒魚なのに高級?沖縄で釣れるシガテラ毒を持つ魚たち

 

 

シガテラ」という毒、みなさんは聞いた事あるでしょうか。
最近は温暖化の影響でこの毒を保有した魚の生息域が北上しているため、本土でも頻繁にニュースで取り上げられる様になりました。

この毒、もしかしたら沖縄の釣り人にとって1番身近な毒かもしれません。

 

どういう毒なのか、そしてどんな魚がこの毒を持っているのか、今回はそのあたりを解説していきましょう。

 

 


・シガテラ中毒とはどんな毒か

 

熱帯・亜熱帯の珊瑚礁周辺に住む魚によって起こる、食中毒の総称として用いられます。

 

この中毒の原因は渦鞭毛藻(うずべんもうそう)と呼ばれる微細藻よって生産されたシガトキシン、スカリトキシン、マイトキシンなどの天然毒素であり、

食物連鎖によって生物濃縮が起こるため、食物連鎖の上位に位置する魚が危険とされています。

 

 

症状としては下痢、吐気、不整脈、めまい、頭痛、筋肉や関節の痛み、麻痺、痺れ、感覚異常など。
特に、ドライアイスに触れて凍傷になったような温度感覚異常(ドライアイス・センセーション)に陥る事がこの中毒1番の特徴です。

 

釣り人の間では、食べてしばらくしたら「舌がピリピリする」などとよく言われています。

 

 

・どんな魚がこの毒を持っているのか

 

シガテラ毒を保有する魚は食物連鎖の上位にくる魚が多いとされていますが、必ずしも上位の魚が危険という訳ではなく、低位の魚でも危険な種類が居たりします。

しかもこの毒を持つ魚は300~400種類以上にも及ぶと言われ、美味な魚ばかりが挙げられます。

 

しかし同一魚種でも毒の有無や保有量に地域差や個体差があったりするので
基本的には毒を持つ「可能性が高い」魚にさえ注意すれば、中毒を起こす可能性は低いと言えるでしょう。


・毒を持つ可能性が高い魚

バラフエダイ(アカナー)

1番「アタる」と言われているのがこの魚。全長1m近くにもなり、大物狙いで釣れる事が多い。

フエフキ系なだけあって、身は美味なんだとか。

 

バラハタ(ナガジュー)

この魚も沖縄では高級魚として普通に売られてますね。
2016年4月、築地で「スジアラ」と間違えて販売されていたとして全国で報道され、有名になった魚です。

 

 

オニカマス

体長1.5mにもなる大型魚。非常に鋭い歯はシガテラと同じくらい危険かも…。

 

イシガキダイ(ガラサーミーバイ)

こちらも沖縄では高級魚。イシダイの近縁種で釣りか潜りでしか獲れないとされ、市場に出回ることが少ない魚です。
このほかにも、

 

カスミアジ

ウツボ

ブリ

ヒラマサ
などが比較的保有している可能性の高い魚と言えます。

 

もちろん挙げた全ての魚が危険という訳ではなく毒を全く保有していない個体もいます。

特に沖縄ではイシガキダイやバラハタなどは高級魚として扱われ、普通に売られてる場合も少なくないので、気になる魚がいれば皆さん自身でフィルターをかけるという事が重要です。

 

 

もしシガテラ中毒になった場合の対処法

 

この中毒の1番厄介な点。それは、効果的な治療法がまだ確立されていないという所です。

 

シガテラ中毒は摂取してから数時間〜1日以内に症状があらわれますが、症状の回復には数日~1週間、重症だと半年~数年かかった例もあり、かなりの時間を要します。

この中毒による死亡例は日本国内では無く、海外でも数例程度となっています。

 

 

魚を食すことを避ける予防策以外に対処法はありません。

 

シガテラ毒は魚の身というより肝(肝臓など)に蓄積されやすいので、どうしても食べたい場合は肝を避けるようにしましょう。
もし発症してしまった場合は症状の緩和・早期回復の為、早めに医療機関での診察を受けることをオススメします

 

美味しい魚が釣れたら持ち帰って食べるのが釣りの醍醐味なんですけどねぇ…。